自作キーボードに(略)(3)
続きです
完全に書くの忘れてた。面倒なので最後まで行きます。
4キーマクロパッドの快適さに増長した私は、
いよいよキーボードを自作することを決意しました。
日頃腰が痛い足が痛い肩が痛い脳が痛いと、しょっちゅうあちこちの痛みを訴える私に半ば呆れている妻も「身体のためならしゃーない、買いな!」と容認してくれています。(余談ですが、日頃から足のむくみに悩まされている妻には医療用にも使われているマッサージャーをプレゼントしています。どうだ!)
折しも新コロで在宅勤務真っ最中。通勤が無くなったりして可処分時間が大幅に増えたので、作るのは今このタイミングしかないでしょ!給付金も出るし!と、キット購入に踏み切りました。
なおこの「給付金出るし!」ですでに10万円以上は軽く使っちゃっているであろうこともご報告します。
ということで、遊舎工房さんのサイトから以下のとおり注文。新コロで店舗休業中ですが、通販はやってくれていました。ありがてえ。
【キーボード】
・ErgoDash
【キーキャップ】
・DSA 50% Dye-Sub keycaps
・DSA Blank keycaps 1U *12
【スイッチ】
・Kailh BOX スイッチ Burnt Orange(タクタイル軸)*70
【アクセサリー】
・TRRSケーブル
・USB microBケーブル
なんだかんだ全部で22,000円くらい。
通常のキーボードがだいたい100のキーで構成されているので、今回のキットのように70のキーで構成されているものを「70%キーボード」と呼ぶとか。
ということは、70のダイオードと70のスイッチをはんだづけするわけで、なかなか歯ごたえのある工作になります。
ちなみに、キースイッチはコクコクッという打ち味があるタクタイル軸を選びました。静かなリニア軸が人気のようですが、やはり打鍵感を味わいたいので。よって、軸の重さも標準よりちょっと重めのものです。普通押下圧55gくらいのところ、これは70gくらいです。
この時点で本当はpro microも接続してキーマップを書き込んで接触不良の有無を家訓しなきゃなりません。ぼくはとにかく先に形を見たい人間なので、このまま勢いで裏面のアクリル板も組み立てちゃったし、キーキャップもつけてしまってからテストしたので何か所かはんだ不良があり泣きながら分解しました。
スイッチは結構はんだが染み渡るほどのつもりで盛らないと、接触不良になりがちな感じがするなー。ちゃんと電子工作できる人ははどの程度はんだ盛ってるんだろう?
pro microは上の写真のようにしてコンスル―にはんだ付けしましたが、これじゃ全然固定できてないのでおとなしく序盤のうち(キースイッチをセットする前)に基盤に挿し込みながらはんだでけしておくのが正解だと思いました。
刻印とキーマップがちぐはぐだったりするんだけど、とりあえずできました。
ところで普通のキーボードだけ普段見てると違和感ありません? そう、このキーボード、格子配列といってキーが縦にまっすぐ並んでるんですねー。このErgoDashは手に合わせて横の配列がアーチを描いていますが、マジ格子配列だときれいに格子状に並んだキーボードになります。
(マジ格子配列の例。かっこいい!カワイイ!)
ぼくはこの格子配列が「いかにも自作キーボード!」って感じがしてこれをチョイスしたんですけど、正直最初は全然慣れませんでした。例えば普通のキーボード配列だと「i」と「m」は横にキー半個分くらいのズレなんですが、格子配列だとキー一個分ズレてるんですね。感覚的にはその隣の「n」の場所に「m」があるってことです。
さらに分割キーボードで個人のタイピングの癖も明らかになるというか、私は「b」は右手人差し指で打ってたんですね。でも分割キーボードだと「b」は左手側なんですよね…。どうしよう~と思って苦肉の策で右手側一番左の列に配置したりして試したんですが(こういう試行錯誤ができるのが魅力です!)、どうにもしっくりこないので諦めました。
これらは本当にしばらく慣れなかったので、「どうしてこうなった…」と夜も眠れず、あまりにも眠いので仕事中にウトウトする羽目になりました。支障ありまくり。
まあ、一週間くらいで慣れましたけどね。
それで本来のキーボードが打てなくなるかというと、とくにそんなこともありませんでした。もはや使い慣れてすこぶる快適です。机の手前左右にキーボードを置くことで楽にタイピングできるようになりましたし、背中も丸まらず画面から離れられるので、長時間のタイプも苦にならなくなりました。最高です。
なによりキーボード組み立てという作業自体、工作好きには楽しい工程です。キットなど既成のパーツを組み合わせて組むだけではなく、高みを目指す人はゼロからキーボードを作ったり、キーキャップを自作したり、スイッチ自体のカスタムをしたり、と色々な自作キーボードの世界があります。まさに沼! なにより自分で作ったキーボードには愛着が湧くこと請け合いです。
ただ、分割キーボードには一つだけ難点が。
猫が机の真ん中に居座るようになってしまいました。